ヴィパッサナー瞑想の10日間コースに参加してきたので、体験をまとめます。
ただ、すでに1ヶ月半〜2ヶ月ほど経っているので、記憶が曖昧な部分もあります。思い出せる範囲で、時系列に沿って書いていきます。
京都瞑想センターへ
参加したのは京都の瞑想センター。
集合は夕方4時頃だったので、朝から新幹線で京都へ向かいました。
朝は軽くヨガをしたような気もしますが、そこは少し曖昧です。
時間にはかなり余裕があり、ゆったりと京都へ向かいました。
センターは丹波の方の山間部。
かなり田舎の、静かで雰囲気のいい場所でした。
最寄り駅からは送迎車。
迎えに来てくれたのは、おしゃれで落ち着いた雰囲気の夫婦でした。
厚手のコットンの上着を着ていて、なんとなく「これから修行レベルの高い人たちが集まる場所に行くんだな」という空気感がありました。
到着、そして沈黙の準備
センターは山の中で、すでに電波はほぼ圏外。
受付ではほとんど会話はありません。
置かれている指示書に従って、
- 名前などの記入
- 参加理由
- 誓約書
- 10日間のルール確認
などを行い、スタッフに提出します。
その後、
- スマホ
- パソコン
- 電子機器
- 本
- 暇つぶしになるもの
すべて預けます。
ここから、外界との接触は完全に遮断されます。
部屋と初日の空気
手続きが終わったのは夕方5時前。
夕食は6時からだったので、それまでは自由時間。
部屋は6人部屋で、すでに外国人の参加者がいたり、それぞれ静かに過ごしていました。
外は冬で標高も高く、かなり寒かったので、散歩というより部屋で静かに過ごしていたと思います。
夕食の時点では、まだ会話は可能でしたが、
自分はほとんど誰とも話さず、黙々と食事をしていました。
このあたりから、自然と「沈黙モード」に入っていった感じです。
生活リズム:4時半起床
翌日からは、
4時半起床
当然、かなり眠い。
初日はあまり眠れず、寒さや環境の変化もあり、かなりきつかったです。
そして、1日約10時間の瞑想。
特に最初の数日は、
- とにかく眠い
- 座るのがつらい
- 集中できない
この「眠気との戦い」が一番きつかった記憶があります。
ただ、最初から
「1日目は絶対きついだろう」
と予想していたので、
まあ、こんなものか
という感覚で乗り切れました。
最初の3日間:呼吸への集中(アーナパーナ)
最初の3日間は、呼吸観察の瞑想。
正式にはアーナパーナ瞑想。
やることはシンプルで、
鼻を通る空気の感覚だけに集中する。
- 吸う
- 吐く
- 鼻の内側を風が通る感覚
それ以外は何も使いません。
イメージも思考も使わない。
純粋に感覚だけにフォーカスする瞑想です。
かなりシステマティックで、現実的な方法だと感じました。
初日の状態
初日は、
- 雨
- 寒い
- 眠い
- 体がきつい
環境的にも精神的にも、少し落ち込み気味だったのを覚えています。
ただ、食事は意外と楽しみでした。
昼食では、
- ご飯
- 味噌
- 梅干し
- ごま
- 海苔
などのトッピングがあり、
特に味噌がかなり美味しかった。
個人的な贅沢は、
白ご飯+オリーブオイル+味噌
でした。
2日目〜3日目:環境に適応していく
2日目、3日目と進むにつれて、
- 集中しやすくなる
- 生活リズムに慣れる
- 休憩の使い方が上手くなる
どんどん楽になっていきました。
3日目くらいには、一度かなり深く集中に入れた感覚があり、
この環境、かなりいいな
と実感しました。
余計な刺激が一切ない環境というのは、やはり強力です。
4日目:ヴィパッサナー開始
4日目から、いよいよ本来のヴィパッサナー瞑想。
方法は、
体の感覚を順番に観察していく(ボディスキャン)
最初は、
- 頭
- 顔
- 首
- 肩
- 腕
- 胴体
- 足
と、細かく順番に観察していきます。
自己流になりかけたポイント
最初は一箇所ずつ丁寧にスキャンしていましたが、慣れてくると、
エネルギーを流すように全体を見たほうが気持ちいいし効率いいのでは?
と思い、少し自己流で「流す」意識をしていました。
後から考えると、自己流はあまり良くなかったとは思いますが、
面白かったのは、後半になると実際に
- 同時に複数箇所を観察
- 全体を流れるように観察
という指導になっていき、
自分の感覚はそこまでズレてなかった
という小さな自信にもなりました。
ただし、自己流への過信は禁物だなとも感じました。
深い集中体験と、その落とし穴
4日目〜5日目あたりだったと思いますが、
意識を上から下へ、水が流れるように体全体に巡らせていく感覚が出てきました。
その状態が、ものすごく気持ちいい。
これまでで一番深く入れた、と思う瞬間がありました。
しかもそれを、2〜3回更新しました。
「これはすごい環境だ」
「ヴィパッサナーは本当にすごい」
そう思うレベルの体験でした。
しかし、その後。
突然、深く入れなくなりました。
集中できない期間
- 頭にモヤがかかる
- うまく集中できない
- イライラする
- そわそわする
そして、
「なんで入れないんだ」
という焦りが出てきます。
ここで強烈に気づいたのが、
自分は体験に完全に執着していた
ということでした。
講義では何度も、
- 気持ちいい体験にも執着するな
- 深く入れなくても気にするな
- ただ観察し続けろ
と言われています。
それを理解しているつもりでも、
深く入れると嬉しい
入れないと落ち込む
完全に反応していました。
これは、自分にとってかなり大きな気づきでした。
「体験に執着している自分」をはっきり自覚できたのは、良い経験でした。
ここでのキーワードは、
アニッチャ(無常)
すべては変化する、という理解です。
身体感覚が消えていく体験
瞑想が進んでいくと、
- 体全体に微細な振動のような感覚が広がる
- 滞りが少なくなる
- 意識がスムーズに巡る
さらに進むと、
体の輪郭がぼやけていき、
- 体がある感じが薄れる
- 全体に意識が広がる
- スキャンしなくても全体に意識がある
そんな状態にもなりました。
しかし講義では、
その後、また粗い感覚に戻ることもある
と言われていました。
そして、まさにその通りのことが起きます。
8日目:こめかみとの一日
深い状態のあと、
頭の右半分にモヤがかかる感覚が出てきました。
指導では、
その感覚を消そうとせず、ただ観察する
と言われています。
観察していくと、
右のこめかみに違和感
→意識を向けると消える
→次は左に出る
これが、延々と続く。
8日目は、
一日中、左右のこめかみに意識を向け続ける
という日になりました。
しかも、
- 気持ちよくない
- 深く入れない
- ただ不快
それでも、
不快な状態でも反応するな
と言われているので、ひたすら観察。
正直、
「このまま最後までこれで終わるのか?」
とも思いました。
でも、この経験はかなり大きかったです。
心地よくない状態の中で、反応せずに観察し続ける
これは、ヴィパッサナーの本質だと思いました。
9日目:変化
9日目になると、
こめかみの違和感も少し抜けてきて、
瞑想もまた落ち着いてきた感覚がありました。
ここでもやはり、
すべては変化する
という体験になりました。
講義の内容(初期仏教)
夜のゴエンカの講義は、
- 四諦
- 八正道
- 十二縁起
など、初期仏教の基本内容が中心。
正直、全部は覚えられません。
でも、
何度も聞いて、感覚的に理解していくもの
だと感じました。
初日の講義で特に印象に残ったのは、
「反応するな」
という教えでした。
ここはかなり共感し、感動したのを覚えています。
最終日:メッタ瞑想
最終日はメッタ瞑想。
周りの人の幸せを祈る瞑想です。
このとき、
自然に涙が出ました。
10日間の瞑想で心が落ち着いた状態で、
「みんなが幸せでありますように」
と祈ると、
想像以上に深い幸福感が出てきます。
これは大きな発見でした。
ゴエンカの最後の講義
最終講義では、
参加者の幸せを願うような話があり、
ここでも涙が出ました。
周りでも泣いている人が多く、
改めて、
本当にすごい指導者だな
と感じました。
身体の変化(ヨガ的に重要)
最初の3〜4日は、
- 座りっぱなし
- 運動なし
で、体はかなり硬くなりました。
「可動域落ちるかもな」と思っていました。
しかし後半になると、
むしろ体が楽になってきます。
10日後、久しぶりにヨガをすると、
以前より動ける部分がある
という状態でした。
おそらく、
深いリラックス
安心状態
神経の鎮静
によって、
筋肉の深部の緊張が抜けたのだと思います。
これはかなり大きな学びでした。
日常のストレス管理=身体の柔軟性にも直結する
という実感です。
終了後の変化
最終日は、
- 会話解禁
- 外国人と雑談
- 全員で掃除
その後、スマホが返却されます。
そして、
スマホを見ると、
頭が痛くなる。
これはかなり印象的でした。
情報刺激の強さを、体で実感します。
現在と今後
現在は、
1日2時間の瞑想を基本的に継続しています。
(できない日はスキップ)
体調や状態は、かなり良いと感じています。
今後は、
- ゴールデンウィークに再参加
- まず20日コース
- 最終的には30日コース
まで挑戦したいと思っています。
まとめ
ヴィパッサナーは、
単なるリラクゼーションではなく、
人生を通して深めていける探求
だと感じました。
こうした修行の場があり、
それを活用できる環境があることは、
本当にありがたいことだと思います。
これからも、自分の探求の一つとして、
続けていきたいと思っています。